こんにちは!

私が三葉虫クラブのおじさんです。

(モロッコにて。右側)

  

 

 

 

 

 

 

    

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  CH-8. モロッコ伝統のプレパレーション

 

七つ道具
もちろん電動式や空圧式の最新機器を使うプレパレーションも行われているが、それは経済的に余裕のある少数の人たちだ。、多くは簡単な道具を使った手作業を行っている。
化石の手作業といえば鏨と金槌だが、彼らの道具は下の写真示すような、身近なものを廃物利用したものだ。中央の金槌はなんとバイクのエンジンピストンに木の柄を付けたもの、そして手に持っているものとその手前にあるのが彼らの鏨で15から20cmの車輪のスポークを尖らせたものだ。右の写真は化石を固定するために工夫された万力。
何でも買えばいいと思っていた私は大変驚いてしまった。こんな原始的なものであの細かい作業ができるのだろうか。ところがこれ、案外合理的なところがあるらしい。この長い鏨は柔軟性があり、またピストン材料も鉄よりはやわらかいので化石に打撃を与えるのが少ないらしい。
あなたも試して見てはいかがですか。私自身は彼らの作業から大変な示唆を受けて、その後ほとんど傷をつけない方法を見出すことができたことを付け加えておく。

 

ワーカー
作業をしているところだ。地面にすわり、石をひざに挟んで道具を使う。鉄の金槌は側においてあるがピストン金槌を使っている。こんなに顔を近づけているので当然石の破片が目に入ると思うが保護メガネは使っていない。ルーペも使わずにこの細かい作業を行うので余程目がいいのだろう。
このような人たちがリサニ、エルフード、アルニフ、ザゴラなどサハラ砂漠に接する町や村で働いている。この地域は原住のベルベル人が多数民族でこの人たちもベルベル人だ。
エルフードやリサニは日本からの観光の定番ルートなので石屋の中を覗けば彼らを見ることができるかもしれない。

 

 


Certarges プレパレーション
Certarges は両脇と尾部の長い棘と上部に長い湾曲したアンテナを持っているのが特徴で、その形態は細かく、プレパレーションは厄介である。それをこれらの道具でやるのだから驚く。さすがにアンテナ付では作業ができないので、最後に接着剤でつける。右の写真がアンテナでどうしてこんな細かいほりだしができるるのか感心したものだ。
しかし今では、針のようなこの形をこれらの道具でほり出すのはいくらなんでも無理でないかと思っている。

 

結果として、顕微鏡やルーペなしこれらの道具により行われた化石の仕上りが、どうしても表面は粗く、傷だらけになるのはやむおえない。